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Googleとイプソス、21ヵ国でAIに関する意識調査を実施

KAN YOSHIDA

概要:

Googleはイプソスに委託し、21ヵ国の一般市民を対象に、人工知能(AI)の利用経験や将来の期待に関する意識調査を実施しました。この調査結果は、「Our life with AI: From innovation to application(AIのある生活:イノベーションから応用まで)」と題したレポートとして公開されています。 

詳細:

調査の目的と背景:

この調査は、AI技術の普及状況や人々のAIに対する認識、期待、懸念を把握することを目的としています。前回の調査からの変化を追跡し、AIが社会や個人に与える影響を評価するために実施されました。

主な調査結果:

AI利用の増加:

AIの利用は前年と比較して全地域で増加しており、新興市場での成長が特に顕著で、11ポイントの増加が見られました。アジア太平洋地域でも10ポイントの増加が記録され、欧州と米国ではそれぞれ8ポイント、9ポイントの増加となっています。 

AIの可能性に対する期待:

調査対象となったすべての国において、AIの可能性に対する期待(57%)が懸念(43%)を上回りました。前年の調査では、期待と懸念が50%ずつで均等に分かれていたため、AIに対する楽観的な見方が増加していることが示されています。 

AIの社会的恩恵:

回答者は、現在最も重要なAIの応用分野として医療を挙げており、5人中4人以上がAIの実際の応用が社会にとって非常に重要であると報告しています。 

日本におけるAIの受容度:

「私のような人がAIの恩恵を受けると思うか」という問いに対し、「恩恵を受けそう」と回答した日本人は40%で、調査対象21ヵ国の中で最も低い割合となりました。この結果は、日本人がAIに対して慎重な姿勢を持っていることを示唆しています。 

調査方法:

この調査は、イプソスのオンラインパネル、パートナーパネルソース、KnowledgePanel®を使用して、2024年9月17日から10月8日の間にオンラインで実施されました。対象者は、米国、カナダ、ベルギー、フランス、ドイツ、オランダ、ポーランド、スペイン、イタリア、英国、オーストラリア、インド、日本、シンガポール、韓国、ブラジル、チリ、メキシコ、ナイジェリア、南アフリカ、アラブ首長国連邦に居住する18歳以上の成人約21,043人で、各国約1,000人が参加しました。 

この調査結果は、AIに対する世界的な認識の変化や、各国間の意識の違いを理解する上で貴重な情報を提供しています。特に、日本におけるAI受容度の低さは、今後のAI普及戦略や教育において考慮すべき重要なポイントとなるでしょう。

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